[image: "The Museum of Art, Ehime" on flickr, by ida-10]
[image:"The Museum of Art, Ehime" on flickr, by ida-10]
[image: "The Museum of Art, Ehime" on flickr, by ida-10]
愛媛県美術館は、松山城跡内(三之丸)にある美術館です。ここに美術館が建てられる前は、丹下健三が設計した「愛媛県民館(1953年竣工)」が建っていました。丹下健三設計の建築が取り壊されたことは残念ですが、その跡地に建てられたこの愛媛県美術館も、見所の多い建築です。
エントランスロビーの空間、そこには設計者が「宝石箱」と見立てた展示室が空中に浮かび、浮かんでいる展示室と展示室の間を通路が繋いでいます。
この建築は周辺の環境をうまく利用した建築ともいえます。まず、エントランスロビーを入った正面には樹齢130年を超えるクスノキが茂っていて、空間はその木々を中心として構成されています。この美術館を訪れるとどこか落ち着く気がするのは、このクスノキの存在によるところが大きいように思います。また、2階の展望ロビーからは、目の前に広がる城山の緑と松山城を見渡すことができます(「愛媛県庁舎」も見えます)。
展示構成としては、モネやボナールなどの常設展が中心となっています。郷土出身のグラフィックデザイナー、杉浦非水のコレクションや足あとが充実しているのも特筆すべきでしょう。