[image: "Tai-ya" on flickr, by ida-10]
[image: "Tai-ya" on flickr, by ida-10]
焼いた鯛一匹を土鍋の米の上に乗せ、ともに炊き込んだ愛媛の郷土料理「鯛めし」の専門店として評判を呼んでいるのが、松山の古くからの港町、三津にある「鯛や」です。
1日30食限定で鯛めしを提供するこの「鯛や」は、1929年(昭和4年)に建てられた木造の古民家を飲食店として使用。2階の外壁には緑青の銅板が施されています。かつての松山・三津の様子を現在に残す存在のひとつといえるでしょう。
中に入ると1階には座敷が広がっていますが、かつてこの座敷は「句会」に使われていたといいます。松山に生まれ育った俳人、正岡子規の俳諧の師である大原其戒も三津に住んでいたそうで、そうしたことも三津の町衆の俳句熱を後押ししたのでしょう。
「鯛や」は、飲食店として運営されながら、2階は昔の三津の様子などを展示する資料館として開放するなど、地域に開いた活動を行っています。三津ではこの「鯛や」を含めたいくつかの古い建築を活用した取り組みが行われていますが、「鯛や」はそれらの建築とともに、三津という地域と市民とを繋ぐプラットフォームのような役割を果たしているといえるのではないでしょうか。
所在地:愛媛県松山市三津1-3-21(地図)
構造:木造
階数:地上2階
竣工:1929年
※2009年8月8日(土)~9日(日)に、「鯛や」を含めた三津の各施設にて「三津浜アートの渡し2009」が開催されます。
日時:2009年8月8日(土)・9日(日) 12:00~18:00
場所:木村邸、アート蔵、鯛や
詳細リンク:三津浜アートの渡し2009 開催!!
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